眠れぬ夜はケーキを焼いて

エッセイ

眠れぬ夜はケーキを焼いて

こんにちは、今日は珍しく明るい時間からブログを書いております。

 

今日は少しばかり予定が詰まっており、あと30分程したら夫の妹さんと電話でお喋りする予定なのです。

(蛇足なのですが、夫は東北出身で夫のご両親とは2回、姉妹さんとは1回しか会った事がありません。なので、電話で交流するのはとても楽しみです)

 

なので、朝イチでブログを書きにきました。

どうしても早く書いておきたい本の感想があるので。

 

【眠れぬ夜はケーキを焼いて】

そう、やっと、欲しかった本が買えました。

「さて、楽天ブックスさんで本を買ってみようかしら」と、初めてポチッて本を買おうとしたところ、どうやら人気で売り切れてしまったようでずっと買えずに居たのです。

なので自転車で本屋に爆走し、3件はしごしてようやく手に入れました。

急な物理

私にはまだポチは早かったのかもしれません。けれど、運動がてら自転車を爆漕ぎする日があっても良いので、これからもポチが上手くいかないときは物理に頼ります。

 

そう、本についてです。

ツイッターでこの作者の方を知り、ポロポロとこぼされるこの方の押し付けてくるような圧のない、そっとした漫画がとても好きで、本になると知った時はめちゃくちゃ嬉しかったです。どうしても古のオタクなので、ここぞ、という本は物質として欲しがります。

 

もちろん電子書籍も読みますよ。

(アイパッド書斎も心の中で計画進行中です)

 

そんなわけでツイッターで読んできたお話も改めて紙媒体の上、ペラペラとめくる事が出来ました。

このお話は作者さんがふしめがちなおおかみの自画像で描かれており、日々、いろんな体の不調や心のやるせなさを抱えながらも、そーっと生きていらっしゃる毎日が垣間見えます。

 

作者さんはですね、入眠サイクルや睡眠時間が毎日違うせいで、夜中に目が覚めてしまう事が多々あるようで。そういうとき外出もできない、眠れない、そんな夜に作るお菓子や食べ物について書いてあるエッセイです。

 

夜って静かで、起きているには長すぎる時間ですから目が覚めて一人で乗り越えるとなると、確かに心細くて寂しい。そして、この作者さんの性格や生き方を象徴するように、この本の舞台は基本、夜中、早すぎる明け方、雨の日など、太陽が昇りきる前が多いです。

 

(唯一晴れの日が出るお話も素敵です)

帯には【孤独な夜に寄り添ってくれるレシピ&エッセイ】とありますが、まさにそんな感じ!です。そして、料理のレシピなのに「人の気持ちに寄り添うレシピ」という、処方箋みたいなカタチもあるのか、と、なんだか新しい世界を見た気がしました。

そして、やっぱり二次元で描かれるお菓子の姿の心癒されること。

 

実物の写真より素敵に見えるのは、現実のモノを2次元に落とし込む時に、作者さんの人となりや気持ちが組み込まれるからだと思います。普通のカップケーキも、パウンドケーキも、なんだか童話の中の食べ物みたいなんですよ。食べ物も作るおおかみも、すごく優しげです。

きっと作ってる作者さんの自画像が気の弱そうなおおかみだから、尚の事童話染みて見えるんでしょうね。

まさに、コレ自体が【孤独な夜に寄り添ってくれる】本になっています。

 

そんな童話的一面もありつつ、普通の料理のレシピではなかなかフォーカスされない点もしれっと描いてあるのが面白いところです。レシピ本ではなく、エッセイでもあるので、人の動きを中心にレシピが書いてあるからでしょうね。

どんな感じがと申しますと、そうだな。

 

「ボウルをはかりに乗せて、砂糖の量を量り入れます。いつもこのタイミングではかりを仕舞います。砂糖と小麦粉も」

といった具合に、完成する料理ではなく、あくまで"眠れないわたしが夜中にケーキをゆったりと焼く"のが主体なので、はかりを仕舞う姿にも1コマ使ってあります。その漫画のコマ割りと作者さんの丁寧な動きの描写こそが、この本全体のゆったりしたテンポを作り上げているんだろうなと思います。

 

あと同様のニュアンスで地味に好きなのが第1話時点で「余談ですが、毎回熱いオーブンの上に布巾を乗せて乾かしています」と1コマ使ってソッと触れてあるのですが、この後のお話でも地味に1コマ使って「ふきんはオーブンの上へ」と描いてあるのが好きです。

こだわりといえる強いものではないのかもしれないけれど、なんとなく自身の日常風景の一部として表現したいところなんだろうなぁと、作者さんの人となりが地味に垣間見えます。

 

なので、「生地をオーブンへ!はい完成!」というレシピの流れはなく、焼いている間に洗い物をします。洗い物はこれだけあります。ちなみに洗剤で洗うもの、水洗いですむものがこちらです。

という、そうそう料理は洗い物も同等の体力を要するのだよな、とどこまでも作る人(ご自身)に寄り添って書いてあります。

 

調理器具のイラストも優しい。この方のお菓子と調理器具のシールがあったら、是非ほしいです。

 

焼ける間におおかみさんの静かなエッセイのターンです。

 

ネガティブだったり、考えすぎてしまう事もあるけれど、それはそれで……というふわふわした感覚になれる言葉たちの集まりが、そこにあります。無駄だと嘆きそうになる自身のなんとも言えない日々を「人生に必要な余白」とそっと自分をなだめてあります。

お部屋のお片付けの回もあるのですが、ミニマリストという感じではなく、好きなものは残して自分を落ち込ませないようにお部屋もなだめているような感じなのがいいんですよね。どうどう、と。

 

おおかみさんは、片付けもするけれど、ガチャガチャ集めに夢中でガラクタ(本人談)も集めます。「掃除の話でした精神とは矛盾しますが、人間に矛盾はつきものなのでこれでいいと思っています」という自身の手書き文字で書かれた文章に、自身を優しく労わってくる様が感じられて、だから処方箋みたいなレシピ本なのだなぁと思うのでした。

そして、これは疲れた皆さんに向けて書かれていない。おおかみさん自身に全部書いてある事なので、押し付けが一切なく、穏やかに読めるのです。

(矛盾〜の文章はめちゃくちゃ小さい文字で書いてあるだけなので、ともすれば読み飛ばしそうになります)

 

そんな感じで、私の久々に買った本は心の処方箋とジワジワと効いてきています。

今の私はというと夜は眠くなりますし、夜中に起きることとない、体調が悪いこともない。このブログも明るい時間に書いております。

そんな日々を当たり前とできる幸せな毎日を過ごしていますが、人間はいつ弱るかわからないものなので、このお話は、きっとそういう時にはまた別の力を見せてくれるのだと思います。

 

その時にはまたそのときの感想を上げようとおもいます。

 

私は今年、本厄で再来週には生まれて初めての人間ドックもあります。

健康って大事にしないと、でも人間ドック超こわいというグラグラの感覚で挑むところです。

 

ひとまず【眠れぬ夜はケーキを焼いて】良い本でした。

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