恋愛下手な私が本命彼氏を捕まえた31日

漫画・本

何故か感想の解説

この本の感想を書く前に一つだけ自分の感想を俯瞰した解説を書きます。

そう、感想の、解説です。(どういうことだ)

私がこの本に対して抱いた感想は恋愛How to本としてのソレではなく、過去の自分の経験とリンクする所への激しい同意と、単純に物語として楽しく読んでしまったという2点で構成された感想です。

私の場合、物語に深く感銘を受けてしまう多くの場合が、自身の過去の経験や思考回路と、作中のキャラがピタリと重なった時なんです。

そして驚くなかれ、なんと私はこの本で本気で2回泣いたのです。

まさか【恋愛下手な私が本命彼氏を捕まえた31日】のタイトルで泣く話とは思わないでしょう。

まぁ、その通りで、きっと普通の人は泣かないでしょう。

けれど、私にとってはこの本のラストは……なんといったものか。犬猫を飼っている人たちが誰しも考えた事があるペットとの別れの時を不意に想像して悲しくて泣いてしまう。そんな類の涙でした。

2回泣いたというのも、同じ箇所を別の日にもう一度読んで同じテンションで泣いたという事で、2回です。ガチです。

一度目は初見の黙読で泣き、二度目は皿洗いをする夫に読み聞かせて泣きました。

多分、普通の人が見たら怖いレベルの感情移入。

 

ですので、この本の目指すところの恋愛How to本的な部分における考察や、実際にそこそこの数の婚活や男性との関わりを得てきた私の経験からどうのこうの、といった観点の感想は出てきておりません。

そんな感想であることを初めにお伝えしておき、感想に移らせて頂きます。

この本のあらすじ

まぁ、そうですね。簡単に言うと【恋愛下手な私が本命彼氏を捕まえた31日】について書いてあります。

タイトルが本の全てをわかりやすく説明しているタイプの本です。
作者はツイッターで人気の「ラブホの上野さん」でお馴染みの上野さん。

お馴染みとは言っていますが、私はラブホの上野さんをフォローしておりませんし、漫画も読んだ事はないので、あまり私には馴染みがありませんが、友人が好きなので私もつられて好きなのです。

28歳の彼氏居ない歴=年齢の主人公の元に現れた執事セバス(彼女の羊のぬいぐるみ)が、恋愛テクニックを惜しみなくふるうという、とんでも設定の中行われる恋愛How to本です。

ただ、この彼女の実践を含む恋愛How to部分は、進研ゼミの勧誘漫画と構成はほぼ同じです。めちゃくちゃサクサク進んでいく具合は【鬼滅の刃】1巻の炭治郎の修行風景くらいスササササーと進みます。

それ、とても良いです。読書久々の私にはもってこいのサクサク具合。

まぁ、この本は芯の所がHow to本なので、そんなストーリーよりテクニック(技法)重視で進むのは当たり前なのかもしれません。

以下、セバスのレッスン例

お嬢様「好き」という事にしておくオスを作りましょう。

ともかく垢抜けない主人公に「恋愛モード」にカタチから入れというセバスのお言葉です。

その中で主人公が小学生の頃のエピソードとして、周りのクラスメイトから半ば強制的に「私も好きな人言ったんだから隠さないで言いなさいよ」ハラスメントにより、無理やり好きな人をでっち上げるというエピソードが出てくるのですが、それまさに私もやったやつ~~と懐かしくなりました。

 

——蛇足——-

「好きな人言いなさいよ」ハラスメントよりも私にとって心底ハラスメントだったのは「モー娘で誰が好き」ハラスメントでした。いや、あの人たちの違いが私には分からん上に、名前覚えてないしという当時に私は、マジで不登校になりかけたのは今思い出しても良い思い出ではない。

—–蛇足了——

 

そう、この主人公、男性経験のまったくない垢抜けない28歳という設定だけあって、驚く程私との交錯感が凄かったです。

私の場合は、強制的に言わされたというより周りの恋バナに付いていけず、ともかく話に入りたくて自ら率先して作ったという側面が強いです。人気のテレビ番組の話についていけなくて疎外感嫌だ見ないと!という感覚とほぼ同じでした。

セバスの絶妙なフォロー

更にこのお話、セバスが垢抜けない控えめな主人公をぐいぐい引っ張っていって、強制的に色々やらせていくのですが、なんというか、垢ぬけないが故に自分に自信が持てずに、恋愛とは無縁できた主人公(=読者)へのフォローが絶妙に上手くて、自分を否定せずにこれるのが良かったです。

今まで彼氏ができなかったのは、顔のせい(美人ではないから)でチャンスがなかったのだと思って生きてきた主人公が、結局恋愛が出来なかったのは、チャンスに目を向けてこなかった自身のせいだったんだと、落ち込むシーンでのセバスの言葉は、まさに私に対するフォローそのものでした。

恋愛のチャンスに敏感であるという事は思春期にたまたま偶然恋愛を経験したメスが恋愛の楽しさを覚えて恋愛に本気になっているにすぎません。

お嬢様が恋愛に本気になれないのは、恋愛の楽しさを知らないから。不運にも思春期に恋ができなかったから、ということだけのことなのでございます。

せんきゅう、セバス。私のせいじゃない。

思春期にたまたまゲームの楽しさを覚えてしまった私が、今もゲームを毎晩やっているというのは正に必然か。それが幸か不幸かは置いておいて。まぁ何かに夢中になれるものが思春期にあったのだから、それはそれで良かったと思う。

好きなもの経由で婚活に勤しんだ私としては、思春期に夢中になったモノ達のお陰で、結婚までこぎつける事ができたので、不幸中の幸いと言うのが正しいのかもしれない。

 

それにしてもセバスはフォローが絶妙。

お嬢様のせいではございません。

と、説得力のある責任転嫁をしてくれるから、自己肯定感を陰らせる事なく、話を読む事ができるよ。私のせいじゃない。そんなフォローが随所に散りばめられているので、恋愛下手で生きてきた方々、ご安心ください。

私たちのせいじゃないって!

そして、さすが恋愛How to本。その名の通り、恋愛についての具体的なテクニックがはちゃめちゃに出てきます。まさに、それこそがこの本の真骨頂なので。

ただ、これが正しいとか、これは効果的なやり方、とかは経験薄な私には分からないのですが、こういう本って「こうやればいいのです!」というやり方がはっきりと記載されている事そのものが読む側としては精神安定剤的な効果がありますよね。

一種の精神安定剤としての本

【ダイエット本】も、【おかたずけ本】も、なんでもそうなんですけど「コレをやれば出来るようになります」と正解を明文化されているモノを読むと、自分が出来る出来ないは置いておいて、コレさえすれば良いんだという、一拍置いた安心感を生む事ができます。

実際、彼氏が出来るかどうかは、その後自分が一歩踏み出して行動していくかどうかにかかってるのですが「彼氏欲しいけど、どう動いたらいいのかわからないし、そもそも動きたくない」というタイミングの方は、一種の精神安定剤的に読めるのでは?と思いました。

予想外(私の反応が)のラスト

そして、進研ゼミの漫画のごとく一陣の風のように主人公がトントン拍子で男性たちとの交流を経て、タイトルのような結末のその先へと向かう事になるのですが。

私が2回も泣いてしまったのはセバスが書いた手紙せいです。

私にも、この主人公と同様ながーく一緒に連れ添っている抱き枕の"とわいあもちゃん"という子がいるのですが。もう、いかんいかん。

今もこれを書き直す為に読み直して3回目の泣き。自分がこわい。

 

—–蛇足—–

"とわいあもちゃん"謎の平仮名の並びをする名前ですが、これは、こちら米騒動にて買ったばかりの抱き枕の名前を募集したところ、拍手コメントにこの一言だけ送られてきたコメントがあり、勝手にそこから貰ったのでした。これも10年以上前の事です。恐怖!

—-蛇足了—

 

そういう、大事なぬいぐるみが居る私には酷なラストでした。

感情移入が半端なさ過ぎて、最早恋愛How to本である事を忘れて泣きちらかしました。大事なぬいぐるみが居る方は、たぶんセバスからの手紙を自分のぬいぐるみを通して見て泣いてください。(この本、たぶんここ注目点ではない)

ただ、その手紙の中でもセバスがそこそこ重要な事を書いておりました。

もしも、お嬢様がつがいなしでも幸せになれるというのであれば、恋愛などする必要はございません。

恋愛は幸せになるための手段なのです。幸せになるために恋愛をするのであり、恋愛をするために幸せを犠牲にしてしまっては本末転倒でございます。

ここまで恋愛How to本の形をとっておきつつ、これがこの本の本質でした。幸せになりたいと思って恋愛に向かうのであればテクニックを読んで動いてみるのもいいけれど、そうでなくとも幸せになれるのであれば、恋愛などしなくて良いのです、とセバスの最後の大どんでん返しフォロー

でも、まさにその通り。

ダイエットもおかたづけも恋愛も、自分が今より良くなりたいと思ってやっているうちは良いけれど、それで無理をして元々の行動原理が何だったかを忘れて疲れてしまっては意味がない。

私は是が非でも結婚したいと思って婚活をしていたのですが、それでも疲れ果てて婚活が日常生活に影を落とす事など山の如しでした。

そういうときは、しなければいい。幸せを阻害してまでやっていると、多分いろいろと見失うのは必須なので。

この本は、そういう読者へのゴリゴリのテクニックをぶつけてくるところと、精神的な抜き(安心感)を与えるとことの2つが絶妙で、あっという間に読み終わりました。

友達の誕生日プレゼントと称して、がっつり読み込んでしまいました。

これは私の感想であり、友達がどう思ったのか、それを聞くのがまた楽しみです。

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